長野式治療の概要

長野式治療とは

長野式治療法は、東洋医学の古典理論と西洋医学の解剖生理学に根拠をおき、長野潔が延べ三十万症例に及ぶ臨床経験から創り上げた「即効性と再現性」のある独創的かつ実践的な鍼灸治療法です。

長野式治療の特徴

特徴1

長野式治療には、大きく2つの特徴があります。
人間の体には本来、自然治癒力が備わっていますが、これを阻害するものがあると病気が発症しやすくなります。
この自然治癒力を妨げている要因を5つに分け、これら阻害因子を取り除くことによって治癒へと向かわせていきます。

自然治癒力を妨げている要因を以下の5つのカテゴリーに分けてみていきます。

特徴 2

長野式治療のもう1つの特徴は、“丸ごと治療”ということです。患者の病気だけを診るのではなく、患者そのものを診る。
症状や病気がどのようにして起こったのか、その背景には何があったのか、患者を取り巻く家庭環境や職場・対人関係などを知っておくことは治療する上で重要です。
病気だけでなく、病人そものを治していくというのが長野式治療のもう1つの特徴です。

診断法と処置法

長野式治療法の診断法と処置法(治療法)を紹介します。

診断法

治療する前に、診立て(所見)というのが大切です。 長野式ではいくつかのポイントを診ていきます。

  • 問診
  • 脉診
  • 腹診
  • 火穴診
  • 局所反応点
問診

いつ頃からか、どこに、どのような症状があるのか。今までどのような治療をしてきたのか。
既往症や手術・入院の有無、現在服用している薬。食・便・睡眠はどうか等

脉診

脈状は今の体の状態や病状の経過、予後が最もわかる診断法です。
祖脉(浮沈遅数虚実)というのがあり、脉状の基礎になっています。

腹診

腹診は難経系を主流に、臍を中心に肝・肺・心・腎・脾を診ていきます。漢方的な診方も併せて診ます。

火穴診

火穴にはその経絡(五臓・六腑)の虚実がよく表われている反応点です。特に陰経(五臓)を診ていきます。

局所反応点

天牖の圧痛・・・口蓋扁桃や頚部リンパ節に関係が深い。
肩井の圧痛・・・神経的な疲れが出て、ふらつきがある場合は骨盤うっ血症と診て、陰陵泉に刺鍼。
胸鎖乳突筋の緊張・・・全身の筋緊張が簡便に判別できる。

処置法

自然治癒力を阻害する5つの因子を除去し治癒に向かわせるため、実際の治療で運用していく処置法(治療法)を紹介します。

  • 免疫系処置
  • 血管系処置
  • 神経・内分泌系処置
  • 筋肉系処置
  • 気系処置
免疫系処置

私たちの体は外敵(ウイルス、細菌等)から守る免疫機構がある。すなわち骨髄・白血球・扁桃・リンパ節・胸腺・粘膜下リンパ組織等であり、それらの機能を強化、活性化することによって治癒に導く処置法。

・扁桃処置
・粘膜消炎処置
・アレルギー処置等

血管系処置

人は血液の循環がスムーズに保たれることで、健康を維持している。しかしこの血流が滞ったり、虚血に陥ったりすると体の治癒力が低下して、体調が崩れてくる。この血液循環を促進する処置法。

・瘀血処置
・肝門脈鬱血処置
・骨盤虚血処置
・骨盤鬱血処置
・横V字椎間刺鍼等

神経・内分泌系処置

人は自律神経や内分泌機能によって、体の全身調整が計られバランスが取れている。このバランスが乱れると病気に傾いていく。これら自律神経や内分泌の働きを調整する処置法。

・自律神経調整処置
・副腎処置等

筋肉系処置

筋肉や靭帯の強張り、硬化或は弛緩によって体の方々に痛み・しびれなどが出る。この歪みを正していく処置法。

・帯脈処置
・筋緊張緩和処置
・結合組織活性化処置等

気系処置

鍼灸治療はそもそも、経穴を使って“気”の巡りを良くする治療である。とりわけ気の流れを促進し、調整していく処置法。

・胃の気3点処置
・気水穴処置等